映像ディレクターのポートフォリオ
作品を溜める場所と、相手に見せる形は、分けて考えたほうがうまくいきます。
溜める場所と、見せる形は別
ポートフォリオを1枚のページとして作ると、更新が止まります。新しい仕事が出るたびに、どこに挟むか、何を落とすかを考えることになるからです。考えるのが面倒になった時点で、そのページは古くなります。
作品を溜める場所と、相手に見せる形を分けておくと、この問題が消えます。新しい仕事は溜める場所に足すだけ。見せる形は、送る相手が決まってから組む。同じ作品が何通りの並びにも入れます。
作品の並べ方
並べる軸は、だいたい次のどれかです。どれか1つを選ぶのではなく、相手によって切り替えます。
- 新しい順 — 直近の仕事を見たい相手に。いちばん無難
- クライアント別 — 同業の実績を探している相手に
- 媒体別 — TVCM だけ、WEB だけを見たい相手に
- 商品カテゴリ別 — 自動車、化粧品、飲料といった縦の実績
切り替えられるようにするには、作品を入れた時点で情報を持たせておく必要があります。クライアント・商品・媒体・制作年月の4つがあれば、あとから何通りにでも並べ替えられます。後から付けるのは、本数が増えるほど辛くなります。
クライアント別の出し分け
同じ相手に何度も送るなら、前に送ったものと同じ並びにしないでください。前回の続きから見せたほうが、時間を取らせずに済みます。逆に、初めての相手には幅を見せます。
競合の扱いには気をつけてください。自動車メーカーAの担当者に、競合Bの仕事を先頭で見せるのは、作品の質とは別の問題を起こします。出し分けができる仕組みを持っていないと、この配慮ができません。
公開用と送付用の違い
| 公開用 | 送付用 | |
|---|---|---|
| 見る人 | 誰でも | 送った相手だけ |
| 検索 | 載せたい | 載せてはいけない |
| 未公開作品 | 出せない | 条件付きで出せる |
| 更新 | 年に数回 | 送るたび |
この2つを1つのページで兼ねようとすると、どちらかが壊れます。公開用に寄せれば未公開作品が出せず、送付用に寄せれば検索から誰も来ません。分けるのが正解です。
更新を止めないために
ポートフォリオが古くなる原因は、作る気力ではなく、1本足すのにかかる手数です。手数が5つあると止まります。次の形にしておくと、仕事が終わった日のうちに足せます。
- 書き出したファイルを置く場所を、最初から1か所に決めておく
- 置いたその場で、クライアント・商品・媒体・制作年月を入れる
- 並べ替えは後回しにする。溜めるのと見せるのは別の作業
- 完パケを待たない。オンエア前でも、送らない設定にして入れておく
4つ目が効きます。オンエアを待っていると、そのころには次の現場に入っていて、入れ忘れます。公開日を持たせておけば、その日より前は送られないので、先に入れておいて構いません。
名刺・メールへの載せ方
名刺に載せるのは公開用の URL です。短く、口で言えて、印刷しても読めるものにしてください。QR コードを併記すると、その場で開いてもらえます。
メールの署名に載せるのも公開用です。送付用のリンクを署名に入れてはいけません。署名は転送されます。
REEL DELIVERY では、作品を1か所に溜めておき、送るときに相手ごとのリールを組みます。公開してよい作品だけを集めた公開用のページも、別に持てます。
REEL DELIVERY は、映像作品を1か所に溜めておき、送り先ごとにリールを組んで URL で送れるサービスです。どの会社が、どの作品を、どこまで見たかが分かります。