ショーリールとは
映像ディレクター・映像作家が、これまでの仕事を1本にまとめた作品集のことです。
ショーリールの定義
ショーリール(showreel)は、映像ディレクター、撮影監督、編集者、アニメーターといった映像の作り手が、自分の仕事を短くつないで1本にまとめたものです。日本では「リール」「作品集」と呼ばれることも多く、英語圏では showreel のほかに demo reel、sizzle reel という言い方もあります。呼び方は違っても、中身は同じです。何ができる人なのかを、見る人に最短で伝えるための1本です。
履歴書やポートフォリオサイトと違うのは、見る人が再生ボタンを押した瞬間から時間が動きはじめることです。読み飛ばすことができません。だからこそ、順番と長さが中身そのものと同じくらい効きます。
デモリールとの違い
実務ではほとんど同じ意味で使われます。あえて分けるなら、ショーリールは「仕事として世に出たものを集めたもの」、デモリールは「自主制作や習作を含む、できることを示すためのもの」という使い分けをする人がいます。学生や駆け出しの時期はデモリール、実績が溜まってからはショーリール、という流れです。
ただし、相手がこの区別を意識しているとは限りません。送るときに「ショーリールです」「デモリールです」と言い分けるより、中身が仕事なのか自主制作なのかを作品ごとに書いておくほうが、誤解が起きません。
長さの目安
1分前後が最も多く、長くても2分です。理由は単純で、見る側が1日に何本も見るからです。代理店のプロデューサーが候補を5人に絞る場面では、1本あたりに割ける時間は1〜2分しかありません。
- 30秒 — 名刺代わり。SNS やメール署名に置く用途
- 60〜90秒 — 標準。初めて見せる相手に送るのはこの長さ
- 2〜3分 — 本命の案件で、すでに興味を持たれているとき
- 5分以上 — 見られないと考えたほうがよい
短くするために迷ったときは、「この10秒を抜いたら、自分の何が伝わらなくなるか」を数えてください。答えが出ない10秒は抜いて構いません。
構成の順番
いちばん強いものを先頭に置きます。これは好みではなく、離脱の形がそうなっているからです。最後まで見る人より、最初の10秒で判断する人のほうが多い。だから「だんだん良くなる構成」は、良くなる前に閉じられます。
- 冒頭10秒 — いちばん強い絵。自分の名前は出さなくてよい
- 中盤 — 幅を見せる。同じトーンの作品が続かないように入れ替える
- 終盤 — もう1本強いものを置いて終える。尻すぼみにしない
- 末尾 — 名前と連絡先を3秒。長いエンドクレジットは不要
音楽で1本につなぐか、作品ごとに音を残すかは、見せたいものによります。演出の呼吸を見せたいなら作品ごとの音を残し、テンポとルックを見せたいなら1曲でつなぎます。両方を同時に見せることはできません。
誰に送るか
送り先はだいたい次のどれかです。相手によって、見たいものが違います。
| 送り先 | 見ているところ |
|---|---|
| 広告代理店のプロデューサー | この案件に合うか。トーンと、直近の実績 |
| 制作会社・プロダクション | 任せられるか。規模と、現場の経験 |
| マネージメント会社・事務所 | 預かれるか。作品の幅と、継続して出ているか |
| クライアント企業の宣伝部 | 自社の商品が想像できるか。同業の実績 |
同じ1本を全員に送るより、相手ごとに並べ替えたほうが通ります。自動車の案件に呼ばれたいなら自動車の仕事を先頭に、というだけのことですが、書き出し直すのが面倒で、多くの人がやっていません。
送ったあとに何を見るか
送ったあと、ほとんどの人は何も分かりません。返事が来なければ、届いていないのか、見られたが響かなかったのか、そもそも開かれていないのかが区別できない。この区別がつくと、次にすることが変わります。開かれていないなら送り直す、途中で止まっているならその作品を差し替える、最後まで見られて返事が無いなら電話をかける。
REEL DELIVERY は、ショーリールを URL ひとつで送り、どの会社が、どの作品を、どこまで見たかを後から確かめられるようにするサービスです。作品ごとにクライアント・商品・媒体・制作年月を持たせておけるので、相手に合わせた並べ替えも、書き出し直さずにできます。
REEL DELIVERY は、映像作品を1か所に溜めておき、送り先ごとにリールを組んで URL で送れるサービスです。どの会社が、どの作品を、どこまで見たかが分かります。